ヘアドネーションという言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
聞くことはあるけれど詳しくはわからない、そんなヘアドネーションについてご説明いたします。
ヘアドネーションという言葉だけを耳にするのでなんだか胡散臭いものに感じてしまいますよね。
ヘアドネーションとはどういったものなのか、私たちがどのように関わっていけるのかご紹介していきます。
へアドネーションとは
ヘア=髪の毛 ドネーション=寄付、寄贈
日本語にすると髪の毛の寄付のことです。
簡単に言ってしまうと
寄付された髪の毛でウィッグなどを作り、先天性の脱毛症や小児がん、事故などにより頭髪を失った子供のために無償で提供する活動のことです。
近年では
柴咲コウさん
相武紗季さん
土屋太鳳さん
二階堂ふみさん
小島瑠璃子さん
などといった有名な女優さんやタレントさんが参加され、認知度が急上昇しております。
本物の髪の毛を使ったウイッグだということでカラーやパーマなども楽しめるというメリットがあるのですが色々と賛否両論があるようです。
へアドネーションと我が家
賛否両論やへアドネーションの詳細を説明する前にこの記事を書くに至った経緯を述べさせてください。
興味のない方は飛ばしちゃってください。
先日へアドネーション用に娘と嫁の髪の毛を寄付してきました。
娘は七五三の時に地毛で日本髪を結いたいという妻の要望で生まれてから一度も髪の毛を切ってませんでした。
おしりを超える長さの髪をただ切っておしまい、というのはもったいないと思っていたそうで、そんな話を妻が美容院で話していた時に美容師さんにへアドネーションを教えてもらい更にその美容室でもその活動に参加しているということでヘアドネーションとして寄付をしようという結論に至りました。
因みにその時から妻も娘と髪を伸ばしはじめたので寄付は2人分でした。
私は寄付してもらえませんでした。
へアドネーション(寄付)の条件
へアドネーションは誰でも簡単に参加できますが、条件が無いわけではありません。
- 髪の長さは31cm以上(団体によっては15cm~)
- 完全に乾いていること(カビの繁殖を防ぐため)
- 痛みがひどくないこと(軽く引っ張ってもちぎれない程度)
寄付された髪の毛を集めて1つのウィッグを作るので少量からでも寄付は可能なようです
また、カラーやパーマをした状態であっても傷みすぎていなければ問題ありませんし、白髪でも構いません。
つまり、すぐにちぎれてしまうほど傷んでおらず31cm(15cm)以上の長い髪であることが条件ということです。
カット~寄付は美容院で行うでしょうからしっかりと乾かしてもらえるでしょうし、毛量や色、パーマの有無、くせなども関係ありませんのでバッサリとカットする予定の方はへアドネーションを検討してみても良いかもしれませんね。
へアドネーションの方法
基本は美容院からの寄付になるのではないでしょうか。
いつも通われている美容院が活動に参加されているかまずは確認してみてください。
すべての美容院が参加されているわけではないのでもしも通っている美容院が参加されていない場合は下記より参加している美容院を探してみてください。
今は3つの団体がヘアドネーションの活動を行っております。基本の理念は同じですので近くの美容院が参加されている団体を探してみてください。
参加条件など多少の違いもありますので、簡単に紹介させていただきます。
特定非営利活動法人 Japan Hair Donation & Charity(JHD&C)
JHD&C(Japan Hair Donation & Charity)通称ジャーダックは、日本で初めてヘアドネーションを専門に行う団体として誕生しました。
様々な事情で頭髪に悩みを抱えた18歳以下の子どもたちに、医療用ウィッグを無償提供している特定非営利活動法人です。
- 31cm以上の長さであること→Onewigという規格に則った世界的な基準を元に換算された長さだそうです。
- 髪質は問わない→カラー、パーマ、くせ、白髪などの髪質、色は問わないようです。
株式会社グローウィング つな髪プロジェクト
15cm以上の長さから受け付けているのが特徴のつな髪プロジェクトは、女性用ウィッグの製作・メンテナンスを手がけている、株式会社グローウィングが社会貢献の一環として行っている活動です。
ウィッグの専門会社ですのでウィッグに関するノウハウを持っているため、全部で5種類の医療用ウィッグを提供しているのも特徴の一つです。
- 15cm以上、または31cm以上の長さがあること→他の団体では受け付けていない30cm以下の髪もこちらでは寄付できます。
- パーマ、カラー、白髪等はNG→くせのない黒髪のみ受付けているようです。ただ練習用として寄付可能な場合もあるようです。
特定非営利活動法人HERO
NPO法人HEROは、2011年の震災時に避難所から掛かってきたという「ヒーローに会いたい」という電話から始まったそう。
宮城県、福島県、岩手県の被災三県でオリジナルヒーローを起用して様々な活動を行いながら2016年からヘアドネーションの活動を開始しました。
先天性の疾患・不慮の事故などさまざまな理由でウィッグを必要としている18歳以下の子どもを対象に、人毛を使ったナチュラルなオリジナルウィッグを製作・プレゼント。ウィッグを通して子どもたちに笑顔・明るさ・元気・勇気を取り戻してもらいたい、という気持ちで活動を続けています。
- 31cm以上の長さであること→医療用のウィッグとして使用するため。
- 髪質は問わない→カラー、パーマ、くせ、白髪などの髪質、色は問わないようです。
因みにここまで読んで頂いた方にはなぜ31cm以上なのだろう?と思っている方もいるのではないでしょうか?
HEROさんのこのページで詳しく解説されてますので、気になった方は読んでみてください。
ヘアドネーションは意味ない?
ヘアドネーションについて調べていると ヘアドネーション 意味ない や ヘアドネーション 迷惑 というキーワードも出てきます。なぜでしょう?
- 知らない他人の髪を使ったものが気持ち悪い
という意見があるようです。また
- 寄付が増えており制作が間に合っておらず髪が余ってきている
- ちゃんとした知識がないまま自分で切って寄付として送ってしまう人がいる
という団体側からの意見も出ているようです。
髪の毛を送れば無条件に活用してもらえると思い31cmに満たない髪の毛を送ってくる方が多いそうです。
簡単な条件ですので送る前に、いや、髪の毛を切る前に条件に合っているか調べるようにしてください。
予算面の問題で制作が進まないということもあるようですので、万一条件に満たなかった場合は金銭での寄付も受けているそうなのでお金と言う形で寄付を行うのもいいのかもしれません。
こういった状況から 意味ない 迷惑 と言ったキーワードが増えてしまっているようです。
とはいえ、そういうネガティブな意見が出ているということは寄付をしたいという優しい方が多くいる。
そして寄付を必要としている方、寄付を待っている方が大勢いるということではないでしょうか?
調べていてネガティブな意見があったからと言って寄付をやめてしまうのではなく、賛同美容院と相談してみることが大事です。
さいごにまとめ
近年急激に知名度があがったため、知識不足のまま寄付してしまう方が増えてしまったり、制作側が追い付いていなかったりなどとネガティブな側面も見えてきてしまっているヘアドネーションですが
ヘアドネーションを待っている方がたくさんいるという現実があります。
また、40cm以上の髪は女の子のウィッグ用として使われるそうなのですが、31cm以上という数字が表に出すぎて40cmに満たない髪が寄付されてくるようなのですが医療用ウィッグを待っているのは大半が女の子だそうで「後半年待ってもらえれば」と残念に思っているようです。
髪をばっさり切ってしまう予定のある方は美容院と相談してみてはいかがでしょうか?
とりあえず、そんな感じかな?
おしまい!
有名ファッション雑誌にて掲載!【エストロアム ヘアー】